No.048 サンタはトナカイが引いたソリに乗ってやってくる

動物エピソードペットコラム

ジングルベル♪ ジングルベル♪ 鈴が鳴る〜

クリスマスだ・・・!

最近では地域によっては一般の家庭でそれぞれ工夫を凝らしたイルミネーションを飾って寒い夜を彩り、ご近所の人々を楽しませてくれる所がある。しかし、子どもたちにとってもっと楽しみなことはクリスマスプレゼントだろう。子どもの頃、寝る前に枕元に靴下を置くと、翌朝お菓子や玩具が入っているのが楽しみで、いったい何時サンタクロースさんは来るのか不思議だった。

さて、西欧の伝説では、クリスマスの前夜、サンタクロースがトナカイにひかせたソリに乗ってやってくる。
トナカイの体格は体長が1.2m〜2.2m、体重120kg〜300kgになるから日本に住むシカより一回り大きい。北極圏のツンドラ地帯、フィンランド、ノルウェーなどの北方圏から、アジア東部、アメリカ大陸の北部とカナダに住む。北極圏で半家畜化したトナカイは肉や皮、ミルクを利用し約200万頭がいる。テリトリーは地域によって異なるが、狭いテリトリーでは15〜65km、大きな群れで年に2回、1200km移動するグループもいる。
シカの仲間だが、唯一メスでも角を持っていて、1年に1回生え変わる。オスは3月、メスは5月頃に落角する。メスに角が生えている理由は、いくつかあるが一つは冬季に緑の食べ物がなくなったとき、器用に前足や角を使って雪を掘り、雪の下に生えている地衣類やキノコを食べる。もう一つは、メスは出産した子どもを育てる場合、餌でオスや他のメスと競合するときに、角があるほうが有利と言われ、妊娠していないメスは出産メスより早く落角する。

トナカイの角は立派でしょう。写真家 大高成元氏撮影

一方、オスは秋の交尾期が終わると、冬にかけて落角する。繁殖期にオスは角を使って争い優劣を決めて、勝者が交尾権を獲得するが、角の大きい個体が有利になる。また、生息域が広いため、森林に住むグループとツンドラのように開けた空間では角の生え方が違う。森林に生息するものは、角が木にあたり邪魔にならないように、真上にまとまっているが、平地のツンドラで生息するほうは、大きく広がっている。
食べ物の中で驚くのは、もともとシカの仲間なので草食獣だが、トナカイはかなり雑食性が強い。夏はスゲやハーブ、柳の葉などを食べるほか、ネズミの仲間でこの地方にたくさん生息しているレミングなど小動物まで食べる。
体毛は2層になっており、鼻先まで毛でおおわれ、1年の平均気温がマイナス30℃以下でも耐えられる。天敵としてはオオカミ、オオヤマネコ、クズリ、ヒグマ等が挙げられる。

12月13日の朝日新聞の夕刊によれば、日本で初めてクリスマスを祝う行事を行ったのは戦国大名の大内義隆で、1552年(天文21年)のことであった。しかし、現代のようにみんなでお祝いをするようになったのは、第二次大戦後のことで今更ながら平和のありがたさが身にしみる。

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