No.031 アブラコウモリの住まい

動物エピソードペットコラム

清楚な感じがする大島桜、花はサルもたべる。

桜の花はいいねー。世界がなんか パー!と明るくなったようで、満開の花の下みんなで美味しいものを食べ、飲んで騒ぐのがまた良い。人間というのは仲間がいないと楽しく生きて行けない。一人で花見をするより大勢でガヤガヤとほこりにまみれながらやるのが良いんだ。

ネズミは良く知っているが、コウモリは見たことがないとおっしゃる方がいる。じつはそんなことはなく、見る気がないから見えない。これから夏にかけ蚊や蛾が出てくる頃になれば、今まで家屋に潜んでいたコウモリが夕暮れ時になれば辺りを飛び回る。鳥の飛行と明らかに違ってヒラヒラと飛ぶので、容易に気づくだろう。
お宅は上尾で田舎だからコウモリがいるんだろうって。そんなことはありません。南浦和に住んでいたときも、蕨にすんでいたときもいたもんね。

ユビナガコウモリ・口から超音波を発射して獲物を確認して捕らえる。(写真家 大高成元氏撮影)

それではコウモリについて、簡単にお話しよう。
哺乳類の種類はおよそ4,800種類、そのうちなんと1,000種類近くをコウモリが占め、環境に適応してさまざまな種類が混在している。コウモリは超音波を出すことで知られているが、口から発射するものと、鼻孔から発射するものがいる。ユビナガコウモリや、冒頭で紹介した家の近所で飛んでいるコウモリは、アブラコウモリ、またはイエコウモリとも呼ばれる小型のコウモリで口から超音波を発射する仲間だ。
日本にはこのほか、合計38種類が生息して、日本の哺乳類中で最も多い。名前もユニークなものがあり、魚を食べるウオクイコウモリ、蛙を食べるカエルクイコウモリ、馬の顔に似たウマズラコウモリなどがいる。小笠原にいるオガサワラオオコウモリは果実や蜜を吸い、昆虫や小動物はほとんど食べない。

さて、動物園では、野生のときにどのような生活をおくっているか調査した論文を参考にして、動物園という特殊な環境に適応させて飼育している。それは生活環境から食事内容や回数等など全て考えて飼育方法を決める。
アブラコウモリは、昼間たいてい家屋に住んでいる。しかし、ヘーベルの家はアブラコウモリの住家には適していない。彼らは旧日本家屋のように多少隙間がある木造建築が好みだ。隙間は1.5cmほどで良く、この隙間から天井裏や板張りの内側に張り付いている。
飼育する上で、この1.5cmの隙間を作ってそこに住まわせると、彼らは安心して休むことができる。モグラの穴もそうだが、ほぼ体にぴったり合って、毛がちょっとふれているのが安心できる環境なのだ。山間部や森林より家屋が良いというのだから面白い。

新しくなったヘーベルのゾウ風船と背景の桜、春だね・・・

何とかと畳は新しいのが良い、と言ったものだが、ヘーベルハウスと同様我が家のシンボルとなったゾウの風船が1年を過ぎたら穴が開き新品と換えた。やっぱり新しいのはつやがある。

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